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菊地 賢司*; 岡田 徳行*; 加藤 幹雄*; 内田 博*; 斎藤 滋
Journal of Nuclear Materials, 450(1-3), p.237 - 243, 2014/07
被引用回数:3 パーセンタイル:23.79(Materials Science, Multidisciplinary)加速器駆動未臨界炉(ADS)のビーム入射窓及び構造材料候補材の一つである12Crのフェライト・マルテンサイト鋼(HCM12A)について、3次元アトムプローブ(3DAP)を用いて鉛ビスマス中でHCM12A鋼の表面に形成した酸化物層の構造を調べた。試験材は、三井造船の材料腐食ループにおいて450-500Cの鉛ビスマス中で5,500時間使用された試験片ホルダー部から採取したものである。酸化物層は外側にマグネタイト(FeO)層、内側に鉄-クロムのスピネル層((FeCr)O)の2重構造で、全体の厚さは約18mであった。3DAP用試料はこれらの層の境界から500-700nm離れたスピネル層から製作した。3DAP分析の結果、クロムと酸素濃度が高く、鉄濃度が低い約10nm程度の領域が観測された。クロム高濃度領域の周囲ではシリコンも高濃度であった。スピネル層中の鉛及びビスマス濃度は検出限界以下であった。
吉井 賢資; 中村 彰夫; 石井 慶信; 森井 幸生
Journal of Solid State Chemistry, 162(1), p.84 - 89, 2001/11
被引用回数:100 パーセンタイル:96.54(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ペロブスカイトLaPrCrOの磁性を調べた。xが0から1の範囲内で結晶構造はどれも斜方晶Pnmaであった。Xの全領域で反強磁性磁気転移が見られた。ネール温度はxを増やすともに288Kから240Kへと減少した。混晶試料においては、230K以下で、磁化の符号がマイナスになる現象が見られた。これは、磁化の方向と磁場の方向が逆向きであることを示し、磁性体の通常の挙動とは異なる。温度を下げるとこの磁化の値は下がりつづける。X=0.8の試料では、マイナス磁化の最大絶対値は、230K以上における正磁化の最大値の250倍にも達した。中性子回折からは、Crスピンがy軸方向に反強磁性整列していることがわかった。GdCrOにおける類似現象から、マイナス磁化の起源はPrスピンがCrスピンと逆向きとなったためと推測した。
吉井 賢資
Journal of Solid State Chemistry, 159(1), p.204 - 208, 2001/08
被引用回数:192 パーセンタイル:99.15(Chemistry, Inorganic & Nuclear)GdCrOが大きな負の磁化を示すことを見いだした。この現象は、外部磁場約500Oe以下での弱磁場冷却下で磁化を測定したときに観測された。クロムスピンの弱強磁性秩序は文献どおりに170Kに観測される。この温度以下に試料を冷却すると、160K付近で磁化はいったん正にピークを示し、再び減少する。130K近傍において、磁化の値がゼロとなる。磁化は25Kまで減少し続ける。すなわち磁化の値はマイナス符号を持ち、外部磁化の方向と逆向きである。これは、通常の磁性体の挙動と異なる。25Kでの磁化の絶対値は正符号磁化の最大絶対値の30倍にも達した。本現象は、ガドリニウムスピンがクロムのそれに対して逆方向になっているためと考えた。磁化は25K以下で再び増加し、10K以下では再び正符号となった。